WORDS介護の用語集

アルツハイマー型認知症

認知症の約半数を占める疾患。脳内に異常なたんぱく質が蓄積し、神経細胞が変性・脱落していく。
ひどい物忘れや時間・場所の見当識障害などの症状に始まり、高度の認知症となる。
初老期(65歳未満)に発症するアルツハイマー病、老年期(65歳以上)に発症するアルツハイマー型老年認知症、家族性アルツハイマー病などがある。

安楽死

死期が迫っている病人の激しい肉体的苦痛を緩和、除去して、病人に安らかな死を迎えさせる行為。
安楽死は、4つの型に分類されます。
① 肉体的苦痛を除去・緩和する治療だけをするもの。
② 苦痛の除去・緩和のための薬物等の使用により、その副作用で死期を
早めてしまうもの。
③ 苦痛を長びかせないために、積極的な延命措置をせず、そのために死期を
早めるもの。
④ 生命を積極的に奪うことで死苦を終わらせるもの。
上記の1~3の場合は、医療行為として認められています。
上記の④については、
(1)患者が耐え難い肉体的苦痛で苦しんでいること。
(2)患者は死が避けられず、その死期が迫っていること。
(3)患者の肉体的苦痛を除去・緩和する為に方法を尽くし他に代替手段がないこと。
(4)生命の短縮を承諾する患者の意思表示があること。
上記4つを満たせば、殺人罪に問われない、言い換えれば安楽死として認められるとされています。

胃ろう

内視鏡を使って胃に空けた小さな穴のことを「胃ろう(PEG)」と呼びます。
嚥下障害や認知症などが原因で口から食べ物を食べられない人、あるいは嚥下性肺炎を起こしやすい人が、直接胃に空けた穴から水分や栄養を摂り、全身状態を安定させるための「経管栄養法」のひとつ。

ADL(日常生活動作)

「Activity of Daily Living」の略で、食事やトイレ、入浴や整容、さらに移動などといったような、私たちが日常生活の中でごく当たり前に行っている習慣的行動。

延命治療

快復の見込みがなく死期の迫った患者に、人工呼吸器や心肺蘇生装置を着けたり、点滴で栄養補給をしたりなどして生命を維持するだけの治療。

嚥下障害

疾病や老化などの原因により飲食物の咀嚼や飲み込みが困難になる障害。

音楽療法

音楽のもつ生理的、心理的、社会的働きを用いて、心身の障害の回復、機能の維持改善、生活の質の向上、行動の変容などに向けて、音楽を意図的、計画的に利用すること。

QOL

物理的な豊かさやサービスの量、個々の身辺自立だけでなく、精神面を含めた生活全体の豊かさと自己実現を含めた概念。

ケアプラン

介護保険サービスを受ける際に利用者の状態、要望に合わせて作成される介護サービスの計画書を指す。

ケアマネジメント

介護サービスを利用するご本人の要介護状態や生活状況を把握したうえで、ご本人が望む生活を送れるよう、様々な介護サービスを組み合わせてケアプランを作成し、そのプランに従ってサービスが提供できるよう事業者との調整を行い、実際にサービスが提供された結果を確認するという一連の業務のこと。

経管栄養

自分の口から食事を取れなくなった人に対し、鼻あるいは口から胃まで挿入されたチューブや、胃瘻(胃から皮膚までを専用のチューブで繋げる)を通じて、栄養剤を胃まで送る方法です。

見当識障害

認知症の中核症状の1つで、時間や季節がわからなくなる、今いる場所がわからなくなる、人がわからなくなるといった障害。

高額介護サービス費

介護保険を利用して支払った自己負担額1割(一定の所得がある方は、所得に応じて自己負担割合が2割または3割)の合計が一定金額を超えたとき、超えた分のお金が戻ってくるという制度。

公的扶助

健康で文化的な最低限度の生活を維持しえない生活困窮者に対して,国家がその責任において行う扶助制度。

残存機能

病気やけがなどで心身に障害を負った人に残された機能のこと。

住所地特例

被保険者が他市町村の施設に入所等をして施設所在地に住所を変更した場合に、施設所在地の市町村ではなく、施設に入所等をする前の住所地市町村の被保険者となること。
※(介護保険では、原則として、被保険者の住所地市町村が保険者となります。 しかし、この原則のとおり運用すると、介護保険施設などが多い市町村ほど介護保険給付費が増大し、介護保険財政を圧迫することとなり、介護保険施設などが少ない市町村と財政上の不均衡が生じてしまいます。 こうした事態を回避するために住所地特例が設けられています)

主治医意見書

主治医意見書とは、主治医が申請者の疾病や負傷の状況などについての意見を記し、要介護認定を行う際のコンピュータによる一次判定や介護認定審査会(リンク1参照)での審査判定の資料として用いられます。

成年後見制度

認知症等で判断能力が衰えてしまった方を、周囲の方が後見人となって不当な財産契約などから守ることができる制度。

成年後見人

病気などによりまともな判断ができない状態にある人につき、そのような状態にあることでその人が不利益をこうむらないように、代わりにさまざまな判断を行う人。

ターミナルケア

「終末期(ターミナル)」の「医療・看護および介護(ケア)」を指す。
老衰や病気、障害などの理由により終末期を迎えた方が、少しでも穏やかに過ごせるように、身体的のみならず、精神的にも負担のないケアが行われること。

脱水症状

大量に汗をかいたり、発熱や下痢などの体調不良で水分が失われたりすることで、体内に必要な水分量と塩分量が十分でなくなった状態のこと。

床ずれ

圧迫によって皮膚に十分な血液が流れなくなることで、その部分に損傷が生じた状態のこと。(※医学用語では褥瘡といいます)

認定調査

要介護・要支援認定の申請書を提出に要介護認定の申請を受けた市町村が、認定調査員を訪問調査に派遣し、本人や家族に聞き取りを行うこと。

ノーマライゼーション

「障害のある人が障害のない人と同等に生活し、ともにいきいきと活動できる社会を目指す」という理念。

廃用症候群

廃用症候群とは、病気やケガなどの治療のため、長期間にわたって安静状態を継続することにより、身体能力の大幅な低下や精神状態に悪影響をもたらす症状のこと。

バリアフリー

障害のある人が社会生活をしていく上で障壁となるものを除去するという意味。